発疹を薬剤を使って無理に抑えたとき、あるいは、発疹を出す体力もない年配の人や虚弱者、逆に体力がありすぎて少々の血液の汚れなら発疹も起こさずに血液中にため込んでいる人などの場合、バイ菌の力を借りて炎症を起こし、老廃物や余剰物、有害物を燃焼させて血液をキレイにしようとする反応が体内で起こることが多々あります。
肺炎、気管支炎、胆のう炎、膀胱炎、髄膜炎、子宮内膜炎、皮ふ炎、肝炎、すい炎などの「炎」とつく病気は、すべてその反応の結果です。
西洋医学では、炎症を起こすバイ菌を悪者とみなし、バイ菌を殺すための抗生物質の開発に躍起になってきた歴史があります。
しかし、日本人の死因の第4位である肺炎、気管支炎は減るどころか、毎年、少しずつ増加しているのです。これはどうしてでしょうか?
バイ菌というのは、肥だめ、ゴミ箱、ドブ川など、汚ないところにウヨウヨと存在している。これは地球上の不要物、余剰物、死物を分解して土に戻すのがバイ菌のはたらきなのだから当然です。
ということは、バイ菌が体内に侵入してきて炎症を起こす反応とは、体や血液が汚れているということです。炎症疾患にかかると「発熱」するのは、体内で老廃物を燃焼させている反応であり、「食欲不振」に陥るのは、血液を汚す最大の要因である食物の摂取を一時的にストップさせようとしている反応です。
こうした反応に対し、西洋医学では抗生物質でバイ菌を殺し、解熱剤で発熱を下げ、体力をつけるためとの名目で食を強要します。これは、まさに逆療法です。ニンジンジュースを基本に、がんの自然療法を実践しているドイツの医科大学のイセルス教授は、「発熱と食欲不振は、世界の2人の名医だ」と声をあげています。
医師も病院も存在しない自然界で、何千万年も生命を脈々とつないできている野生の動物が病気やケガを負うと、食べることを頑強に拒否するのはこのことを本能的にわかっているからです。
漢方医学の中国では2000年も前から、肺炎、気管支炎をはじめ、さまざまな炎症疾患に対しては、葛の根、麻黄、生姜などの体を温める生薬よりなる葛根湯を処方してきました。
これによって発汗を促し、血液中の老廃物を捨てて病気を治してきました。
葛根湯がばい菌を殺すというわけではなく、葛根湯を飲んで発汗することで汚れた血液が浄化されると、ばい菌が体内に入ってくる理由がなくなるということです。