「血液の汚れ」は腎臓によってろ過され、排せつされます。この腎臓のはたらきが低下すると、水分の排せつが悪くなり、手足をはじめ、胃腸、肝臓、腸、心臓などもむくんでくるようになります。最初に出るむくみ症状は、多くが「まぶた」です。
これが腎不全。さらに、それが悪化すると手足の浮腫(むくみ)、胃腸の浮腫、肝臓腫大(うっ血肝)、肺水腫、心不全などが起こり、食欲不振、肝機能低下、水っぽい痰を伴う咳、動悸、息切れなどのさまざまな症状が次々に出現してきます。
また、水分だけでなく、尿素ちっ素、クレアチニン、尿酸などさまざまな老廃物が排せつできないので、全身の細胞にこうした有害物が作用して、さまざまな臓器の機能障害を起こします。脳神経細胞の機能障害が起こると、痙攣や失神を起こしたりすることもあります。
造血臓器がおかされて、貧血や白血球数の減少(免疫能低下)、血小板数の減少(全身の出血傾向)もあらわれます。腎不全は「血液の汚れ」の末期の状態です。
腎臓がおかされていなくても、実はもともと、私たちの血液は多かれ少なかれ汚れているのである。週末のプチ断食でも行ってみると、始めて2〜3日日ごろから、吐く息が臭くなります、尿の色が濃くなり、目ヤニや鼻クソ、タンがたくさん出てきます。
また、発疹が出たり、帯下(おりもの)が出る、黒い便(宿便) が出る、舌苔(舌の上に積もってくる老廃物) が厚くなるなど、排せつのオンパレードです。
断食をするまでもなく、朝、起床時は誰しも吐く息が臭い、尿の色が濃い、目やにや鼻クソがたまっているという排せつ現象を経験します。
排せつ現象は肺や腎臓、胆のう、副鼻腔、皮ふ、婦人臓器、直腸、舌を通して血液中の老廃物を出している現象であり、つまり「血液が汚れている」ことを現しているのです。
人体の生理には、「吸収は排せつを阻害する」という鉄則がある。これは食べすぎると、胃や小腸など、「吸収をする上部消化器官」に血液と生命のエネルギーが集中し、大腸下部や直腸、腎臓、汗腺など、「排せつ臓器」に供給される血液やエネルギーが比較的少なくなるため、排せつが悪くなるという意味です。
逆に寝ている間は物を食べない(つまり断食している状態)ので、排せつ現象が旺盛になっています。
人類300万年の歴史のうち、299万9900年以上は氷河期、干ばつ、地震、飢饉などの天変地異のため、つねに空腹の状態におかれてきたのです。
すべそのため私たちの体は「空腹」には慣れており、いかようにも対応する術を知っているのです。現代のように朝起きたから、昼になったから、夕食の時間だからと、さしてお腹も空いていないのに、定期的に胃袋に食物を詰め込むという生活には慣れていないのです。
このような食生活はまさに「吸収は排せつを阻害する」ことを促進させている状態であり、血液は汚れる一方だということになります。その血液の流れをなんとか浄化しようして、体はさまざまな反応を起こしてくる。それが病気として現れです。
ほとんどの毒素は便や尿から体外に排出されるから考えると便秘は体に毒をためているようなものです。